進捗どうですか

(挨拶)という出だしは石橋さんのパクリです(挨拶)

 

詐称ボーイが現場に来て3日ほど過ぎた時点で、同じ会社のチームメンバーには多分ヤバいと思うと伝えてました。そのうち書くと思いますが、自分こと社畜はかなり酷い人材を引き当てる率が高いのです。

 

そういう人間の相手をさせられ、毎回酷い目にあってきてるので、特徴が同じだからか分かってしまうのです。なんというか、表情から向上心ややる気が感じられない、とでも言うんでしょうか、負のオーラが漂ってます。

 

とはいえ詐称ボーイは前の職場でノイローゼぎみになったまま、スキルアンマッチなのに無理やりこの現場に入れられたという事情があり、いきなり数日でダメと決めつけるのも……という人情派な係長の方針があり、最初のうちはみんな同情して優しく対応してました。

 

そしたらまぁ、案の定調子にのり始めました。皆が優しくしてたら、仕事のノルマ終わってなくても、すきあらば帰ろうとするのです。もちろん作業が遅れてるという報告なんてせずに、ひっそりと逃げていくのです。

 

これじゃまずいということで、三人で役割分担を決めました。係長は優しくする係、同僚は中間くらいのスタンスでメインで面倒を見る係、自分は厳し目に接する係、といった感じで数日経過しましたが、面倒役の同僚が疲れ果ててしまいました。

 

なんかもう、話するだけで疲れてしまうようなので、試しに自分が詐称ボーイに進捗を確認してみたら、すぐ納得しました。手始めに「何本担当があって、いま何本終わってますか?」と聞いただけなのに、答えを聞き出すのに30分もかかった、という事実から想像していただけると幸いです。

 

そのうち本数聞いても変化がなさすぎで状況が分からないので、日数遅れで報告を求めるようにしてみました。そしたら夕方に進捗きいたら3日遅れといっておいて、夜になったらいつの間にか居なくなってて、翌朝つかまえて進捗きいたら7日遅れです、とか平気で言ってきます。なんで半日たらずで4日も遅れが増えるんだ。

 

係長に相談したら「たぶん詐称ボーイは嘘を言っているのではなく、彼にとってこの現場は精神と時の部屋みたいに感じられるんじゃないですかね」と優しい笑顔で答えられました。ドラゴンボールがお好きでありそうな、ジャンプ世代の係長殿も、今思えばこんな事言えてたくらい、精神に余裕があったんだよなぁ……としみじみ感じる今日このごろでございます。

 

余談ですが、社畜はジャンプ世代係長に、北斗の拳ラオウに例えられました。なんだそれと思ったら、理由が「部下にまったく恵まれないので、結局一人で常に戦ってるから」と言われ、とても微妙な気分になったことを記しておきます。